2025.7.14
管理栄養士

土用の丑の日は夏バテ対策をしよう!

土用の丑の日とは

7月に入り、本格的に夏の暑さがやってきましたが、すでに夏バテぎみなんて方はいらっしゃいませんか?
7月といえば、「土用の丑の日」ですね!スーパーではウナギが盛んに販売され、つい目を引く時期になりました。

では、土用の丑の日とは何かご存知でしょうか?
「土用」とは、立春、立夏、立秋、立冬のそれぞれ前の約18日間のことで、年に4回あります。1年間で最も暑く、健康管理の必要性の高さから、土用といえば夏を指すことが多いです。
「丑の日」は日にちを十二支で数えたとき、丑に該当する日です。
今年の土用の丑の日は2回あり、1回目の「一の丑(いちのうし)」が7月19日、2回目の「二の丑(にのうし)」が7月31日です。

土用の丑の日はウナギを食べるイメージが強くありますが、これは、滋養のあるものを食べて暑さを乗り切る「食い養生」という風習からきています。
他にも、諸説ある中に、ウナギ屋が夏場にウナギが売れなくて困っていたが、「土用の丑の日はウナギの日」と店頭に張り紙をした所、効果は絶大で大繁盛し、やがて多くのウナギ屋がマネをして、土用の丑の日にウナギを売る事が定番化したとも言われる、このような面白い説もあるみたいです。

土用の丑の日は夏バテ対策!

昔から、ウナギの他にも「う」が付くものを食べると夏負けしないという言い伝えがあり、「う」が付くものを食べるという風習があります。
これから土用の丑の日にちなみ、「う」が付く夏バテ対策に食べると良い物をご紹介します!

①ウナギ(ウナギの「う」)

ウナギはビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるのを助けるため、エネルギー代謝に必要な栄養素です。ビタミンB1が不足すると、エネルギー代謝が上手くいかず、疲れがたまりやすくなります。
また、ウナギはたんぱく質豊富に含まれています。たんぱく質は、筋肉をはじめとする体全体を作る基になるのはもちろん、脳の活動に必要な神経伝達物質の基になる栄養素です。たんぱく質が不足すると、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達が作られにくくなり、集中力の低下や、やる気の低下を招きます。
食欲が無いからと食事を摂らないでいると、エネルギーを生み出すことが出来なくなるため、より疲れやすい体になってしまいます。暑い夏こそ、たんぱく質をはじめとする食事をしっかり摂り、エネルギーを作っていきましょう!

②梅干し(梅干しの「う」)

梅干しにはクエン酸が豊富に含まれています。クエン酸はエネルギーを生み出すのを助け、疲労物質である乳酸を分解するので、疲労回復にも効果がある栄養素です。
また、クエン酸はミネラルの吸収を助けてくれます。ミネラルは人体に欠かせない栄養素の一つで、体の調子を整えてくれる役割があります。クエン酸が不足すると、ミネラルの吸収がされず、汗をかいて不足したミネラルを十分に補うことができなくなってしまいます。
そして、梅干しには塩分も含まれているので、これからたくさん汗をかく季節は梅干しを食べて塩分やクエン酸を補給することで熱中症予防にもつながります!
クエン酸のすっぱさは、食欲も増進にも効果的です。食欲が無い時は、すっぱいもので少しでも食事を摂れるように工夫してみるのも良いですね!
しかし、梅干しには塩分もたくさん含まれているので、食べすぎには要注意です。

③きゅうり(瓜の「う」)

きゅうりは全体の約95%が水分で、水分が不足しがちな夏にぴったりの食材です。
きゅうりにはカリウムが豊富に含まれています。カリウムはナトリウムを排泄する働きがあり、血圧を下げてくれる栄養素です。
また、カリウムは筋肉の収縮にも関係があり、不足すると足のつりにも繋がります。夏に足がつりやすい方は、カリウムをはじめとする、ミネラルが不足しているかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?これからもっと暑い夏がやってきますが、7月19日と7月と31日の土用の丑の日は、今回ご紹介したウナギや「う」がつく食べ物を食べて、夏バテに負けず元気に夏を乗り切りましょう!

◆コラムを書いたのは…
管理栄養士
児玉 梨歩
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