一人で悩まないで!~痔~
春があっという間に過ぎ、「夏日」が増えてきた今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか?娘を連れてお散歩や公園遊びに行くことが多いため、日焼け対策の大切さを改めて感じます。帽子や長袖だけではなく内側からのケアも忘れずに行いたいですね。
さて今回のテーマは「一人で悩まないで!~痔~」とさせていただきました。今回一番お伝えしたいことは「一人で悩まないで!」ということです。
「痔」について
さて、皆様にとって「痔」のイメージははどんなものがあるんでしょうか。
痛い?かゆい?血が出る?そう、どの症状も起きることがあります。実は多くの方が誰にも相談できずに一人で悩んでいるかもしれません。
「痔」とは、肛門やその周りに起こる病気をまとめて指す言葉で、代表的なのは「イボ痔」「切れ痔」「痔ろう」の3種類です。便秘や下痢・排便時のいきみや長時間の座りっぱなしなどによって、肛門に大きな負担がかかることが、痔になる主な原因と言われています。
痔の中で一番多くみられるのは、肛門にイボ状の腫れができた状態の「いぼ痔」です。いぼ痔は、肛門の「外側」と「内側」にできる2つのタイプがあります。外側にできるタイプは強い痛みがあるものの出血は少なく、内側にできるタイプは痛みは少なく排便時の出血で初めて気が付くこともあります。ただし症状が進むとイボが肛門の外に出てきたり、炎症などによって痛みが生じることもあります。
次に「切れ痔」。切れ痔は、肛門の皮膚が切れたり、裂けた状態のことです。出血こそ少ないですが、排便時に強く痛みます。そのため排便を我慢しがちになり、便秘になることでますます肛門が傷つきやすくなって悪化するようなこともあります。
最後に「痔ろう」。痔ろうは、直腸と肛門周辺の皮膚の間にトンネルのような穴が空いてしまう状態のことで「あな痔」とも呼ばれています。主な原因は、下痢などによって肛門の組織に細菌が入り込むこととされています。その影響で炎症が起きて化膿して、膿がたまる症状が進行して慢性化することで「痔ろう」になります。また腫れや痛み、膿が出るだけではなく発熱を伴う場合も多いので「痔ろう」は市販薬での治療は難しいです。疑わしい場合は早めの受診をおすすめします。
「イボ痔」と「切れ痔」は市販薬でも治療できる??
この2つは軽い症状であればセルフケアも可能です。内側の「イボ痔」は座薬や注入タイプの軟膏を、外側の「イボ痔」や「切れ痔」は塗るタイプやスプレータイプの軟膏がお勧めです。選び方がわからないときは薬剤師や登録販売者に声をかけてくださいね。
もし薬剤を使用してもなかなか治らない場合や、症状が重い場合は医療機関を受診してください。
どうぞ、一人で悩まないでお気軽に相談してください。あなたにぴったりの薬剤を一緒に見つけましょう。