2023.10.4
薬剤師

ご存知ですか?「オーバードーズ」のお話

残暑厳しくまだまだ暑い日が多いこの頃。皆様いかがお過ごしでしょうか?朝5時に起きている私は、日の出の時間でしっかりと季節の変化を感じています。最近では朝の5時にカーテンを開けるとまだ外は暗いのですが、家族が起きてくるまでに少しずつ明るくなるこの時間経過も大好きな中福です。

中福というと、毎朝見ていた韓国ドラマに少し飽きを感じ、一時期、米国ドラマに浮気をしておりました。3か月ぶりに韓国ドラマに戻ってきて感じた事。「あぁ、どれも面白い!」です。みんな違ってみんな良い!まさにそう感じています。

オーバードーズ

さて、今回のテーマは「オーバードーズ」です。

オーバードーズとは、簡単にいうと「薬物乱用」のことです。特に近年社会問題となっているのは自分の意思で薬を過剰に飲んでしまうもので、さらに市販薬の風邪薬などが使われることが大きな問題となっています。市販薬を過剰摂取してしまうと、眠気や疲労感がなくなったり、ふわふわとした気分になったりすることがあります。そのため、孤独感や不安、ストレスなどから気分を変えるための手段にしてしまうケースが多いのです。このようなことは、用法用量を守っていれば決してそんなことは起きません。元々市販薬も処方薬も、全ての医薬品は国の厳しい審査や基準をクリアして販売されています。でも本来の“医療”の目的から外れて過剰に摂取してしまうと、薬の成分にもよりますが、そうした作用が起きる場合があります。

薬の過剰摂取は内臓に大きな負担がかかりますし、繰り返し続けてしまうことで、依存症にも陥ってしまう可能性があります。薬の誤った使い方が悪循環を生んでしまうということですね。そして最悪の場合には、死亡に至るケースもあります。ですからそうしたさまざまな危険性を改めて皆さんに知っていただければと思います。

決められた用法用量を守らずに服用すれば、たとえ1回多く飲んだ場合でも、薬物乱用になるのです。皆さんは「薬物乱用頭痛」をご存じですか?薬物乱用頭痛とは、片頭痛や緊張型頭痛の方が鎮痛剤などを使いすぎることが原因でかえって頭痛が誘発されたり、慢性化してしまう状態のことです。よく聞くのはいつ頭痛の発作が起きるか分からないから「頭痛がなくても前もって飲んでおこう」と予防的に飲んでしまうケースですね。それが続くと薬の量が増えて、効き目が持続する時間も短くなって、痛みに敏感にもなるのです。

鎮痛薬に頼りすぎてしまうために頭痛が起きる可能性は少なくありません。ですから特に市販の鎮痛薬を月に10日以上飲んでいる人は、医療機関に相談したり、服薬の習慣を見直していただきたいですね。不安な時は薬剤師に、お気軽にご相談いただければと思います。

薬物問題というと覚醒剤や大麻などが浮かぶかもしれませんが、医薬品も例外ではないんです。薬とリスクは隣り合わせですから、決められた用法用量を正しく守ってお使いくださいね!

 

 

◆コラムを書いたのは…
薬剤師
中福
笑顔は健康の秘訣!笑う門には福来る~!
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