2023.11.4
薬剤師

男性の更年期と女性の更年期のお話

11月になっても日中は暑い日が続いています。朝晩は本当に冷え込むため寒暖差の差が大きいですね。皆様いかがお過ごしでしょうか?

今年は暖冬と言われていますが、カメムシも非常に多く、こちらの地方では「カメムシが多い年は大雪が降る」と言われているため、天気予報VSカメムシ予報、どちらが勝つか中福は少しワクワクしながら観察しているところです。

さて、私事をひとつ。今年のハロウィンですが、我が家がある地域で行われるイベントにしっかり参加してみました。多くの仮装した子供たちが「トリックオアトリート」と言って回ってきてくれるのですが、本当に趣向を凝らした仮装をしてくれていて面白いしかわいいです!もとろん娘も大喜びです。なにより主催団体の代表の方に「どうか大人がしっかり楽しんでください。その姿を見て子供はもっと嬉しくなります」と言ってくださった言葉が素敵で。私も心から楽しみましたし、ご近所も来てくれて盛り上がりました。地域が繋がる大切なイベントに参加できたことが今年の秋の一番の思い出となりました。

更年期

今日のテーマは、「更年期」。中高年が抱える 病気ではないのに「なんとなくの不調」、それって、もしかすると「更年期のトラブル」かもしれません。性ホルモンの低下やバランスの乱れが原因とされている更年期は、誰もが迎えるものです。そして、女性特有と思われがちですが、男性にも更年期はあります。ですが、2022年に厚生労働省が行った「更年期症状・障害に関する意識調査」によると「女性ホルモンや男性ホルモンの変化が健康に影響を与えることについて知っているか?」という問いに対して、40歳代以降の女性では、年代が上がるほど「よく知っている」の割合が高くなるものの、男性では、どの年代においても「よく知っている」割合は1割程度なんです。この理解度の違いは、性ホルモンの分泌量の変化が、男女によって大きく違っていることにも起因していると考えられます。

女性の更年期症状は、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少する閉経前後、一般的に45歳~55歳くらいのおよそ10年間起こり、閉経後は徐々に慣れて症状は治まってきます。

一方、男性の更年期は、男性ホルモン(テストステロン)が一般的に中年以降、加齢とともに穏やかに減少します。ただ、実際に体内で活躍する活性型男性ホルモンは急に下がっていき、減少の速さや度合い、時期も個人差が大きいため、女性と似た更年期症状が、男性では、40歳代以降どの年代でも起こる可能性があります。

女性は比較的時期がわかりやすいのに比べて、男性は、40歳以降どの年代でも起こる可能性がある…ということは、自分のカラダに起こっていることが、更年期の症状なのかどうか判断がつきにくいですなんです。働き盛りで、仕事の負担も大きい時期だったり、定年退職などで環境が大きく変わる時期と重なったりする可能性もあるということですよね…

更年期の症状

更年期に現れるさまざまな症状の中で他の疾患に起因しないもの、具体的には、ほてりやのぼせ、発汗、動悸、頭痛、関節痛、冷え、疲れやすさなどの身体症状や、気分の落ち込み、意欲低下、イライラ、不眠などの精神症状があります。そして、更年期障害とは、こうした症状によって日常生活に支障を来す状態を指します。

男女の違いでいえば、男性ホルモンの値が低い場合、性機能の低下や抑うつ状態、認知機能の低下だけでなく、糖尿病や肥満、メタボリックシンドローム、骨粗しょう症、心血管疾患などに関係するとの研究結果もあります。

女性ホルモンが骨の代謝を調節しているために、閉経により女性ホルモンが減少すると骨粗鬆症を発症しやすくします。(これを閉経後骨粗鬆症といいます。)

市販薬で対応可能な場合も!

更年期によくみられる症状は、症状が軽度であれば市販薬で対処できることもあります。 市販で購入できる薬には、漢方薬やサプリメント等があります

今は男女問わずいろいろな対処法や治療法がありますので、ひとりで悩まずに、相談したり、受診をされるのも良いと思います。

◆コラムを書いたのは…
薬剤師
中福
笑顔は健康の秘訣!笑う門には福来る~!
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