
生活習慣を整えて脂質異常症を予防しよう!
脂質異常症にならないために
前回のコラムでは脂質異常症の種類や原因についてご紹介しました。
ご自身のコレステロール値や中性脂肪値を確認された方もいらっしゃると思います。
基準値を超えてしまっている方!もう少しで超えそうな方!どの項目も正常の方!
今回はそんな皆様にぴったりの、脂質異常症にならないために、また改善するための良い生活習慣の情報をお伝えします。
脂質異常症は放っておくと動脈硬化や心筋梗塞など恐ろしい病気に繋がってしまいます。
今は大丈夫と思っているそこのあなた!脂質異常症は年齢を重ねるごとに少しずつ増えていく病気なんです!
そうならないために食事の注意点や運動のアドバイスをお伝えしていきます。
食事と運動のポイント
①適正なエネルギー量(㎉)を摂る
適正なエネルギー量を守り、そして栄養バランスのとれた食事を3食規則正しく摂ることは、肥満の解消や血中の脂質を下げることに繋がります。
摂りすぎて余ったエネルギーは肝臓で中性脂肪に変わってしまい、血液中の脂質が高くなってしまいます。
エネルギーの過剰摂取に注意し、標準体重が維持できるエネルギー量を摂取しましょう。
標準体重、適正エネルギー量の算出方法は以下の通りです。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
1日の適正エネルギー量(㎉)=標準体重(kg)× 身体活動量(エネルギー係数)
※エネルギー係数
軽い労作(大部分が座位の静的活動):25~30
普通の労作(座位中心だが通勤・家事・軽い運動を含む):30~35
重い労作 (力仕事、活発な運動習慣がある) :35~
②脂質の質と量に注意
脂質から摂るエネルギー量は全体の20~25%にしましょう。適正エネルギー量が1800~2000㎉の方の脂質量は40~60gです。
例えば油18g(大さじ1杯半)に含まれる脂質量は12g、鶏もも肉(皮なし)100gには5g、鶏むね肉(皮なし)100gには2g、卵1個には5g、納豆1パックには5gです。
上手に食品を組み合わせて適正な脂質量を摂取しましょう。
そして、油にも種類があり、常温で個体の油を飽和脂肪酸と言いますが、これは肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く含まれます。飽和脂肪酸の過剰摂取は、悪玉コレステロールを増加させ、循環器疾患のリスクを高めます。
食物油や魚油などの液体の油に多く含まれる不飽和脂肪酸は、LDLコレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあります。
不飽和脂肪酸の中でも、体内で作ることができないため食事から摂ることが必要な脂肪酸が、オメガ6系脂肪酸とオメガ3系脂肪酸です。
オメガ6系脂肪酸はごま油、大豆油、コーン油などに、オメガ3系脂肪酸はアマニ油、エゴマ油、青魚になどに多く含まれます。
どちらも過剰摂取には注意が必要ですが、バランスよく摂取することで血液中のコレステロールや中性脂肪を下げる効果が期待できます。
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③コレステロールの多い食品を控える
卵類、乳製品(バターや生クリーム)、脂身の多い肉(バラ肉やサーロイン等)やその内臓類(レバーやモツ等)、魚卵などにはコレステロールが多く含まれている為、食べ過ぎは気をつけて1度に食べる量と頻度に注意しましょう。
また、上記の食材をコレステロールの吸収を抑える、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)等の植物性タンパク質に変えることで、コレステロール値の減少が期待できます。
他にも、乳製品は低脂肪のものに変更、皮付きの鶏肉は皮を外す、鶏ささみやむね肉を使うなどおすすめです。
④お酒を控える
アルコールの飲みすぎはエネルギー過多となり、中性脂肪を増やす原因になるため制限が必要です。適量をたしなむようにし、おつまみは食物繊維が多く動物性脂肪の少ないイモ類やきのこ類、豆類、海藻類を選びましょう。
アルコールの1日摂取量の目安は厚生労働省によると、アルコールの1日平均純アルコールで20g程度で、ビールの場合、ロング缶1本500mlが目安です。
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⑤食物繊維をたっぷり摂取
食物繊維は体内のコレステロールを速やかに体外へ排出してくれる働きがあります。
食物繊維は植物性食品に多く含まれているので、野菜、海藻、こんにゃく、豆類、きのこ類などを毎日欠かさず食べましょう。
主食の穀類を1日1食玄米ごはん、麦ごはん、胚芽米ごはんなどに置き換えると効率よく食物繊維を摂取できます。
具体的な食材と食物繊維含有量をご紹介します。
・玄米ごはん(茶碗1杯150g)約2.1g
・そば(1食分180g) 約3.6g
・ごぼう(1/2本100g) 約5.7g
・アボカド(1/2個) 約4.8g
・納豆(1パック) 約3.3g
・えのきだけ(1/2束40g) 約1.7g
毎日の食事で、参考にしてみて下さい。
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⑥運動
有酸素運動を中心とした運動を行いましょう。ウォーキング、水泳、エアロビクスダンス、スロージョギング(歩くような速さのジョギング)、サイクリングなどがおすすめです。
1日合計30分以上の運動を毎日(少なくとも週3日)続けることが望ましいです。1日の中で短時間の運動を数回に分け、合計30分以上としても良いです。
運動を実施する前には、準備運動をしっかり行いましょう。
まとめ
今回のコラムでは脂質異常症の予防・改善方法をご紹介しました!
脂質異常症の改善には食事も運動もどちらも重要です!
バランスの良い食事と適度な運動を心がけましょう!