2024.3.2
管理栄養士

生活習慣を整えて、健康な腎臓に!

腎臓の働きとは?

皆さん、1度は聞いたことがある「腎臓」、どんな働きをするのかご存知ですか?
主な働きは5つあります。
尿を作る。:血液を濾過し、老廃物や余分な塩分を尿として体の外へ排出します。
②体内環境を一定のバランスに保つ。:体内の体液量やイオンバランスを調節したり、体に必要なミネラルを体内に取り込みます。
③血圧を調整する。:塩分と水分の排出量をコントロールすることによって、血圧を調節します。
④血液を作る働きを助ける。:血液(赤血球)は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るホルモンの刺激を受けて作られます。
⑤強い骨を作る。:カルシウムを体内に吸収させるのに必要な活性型ビタミンDを作ります。
このように、腎臓は人間の体内で重要な役割を果たしています。
腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、体内に老廃物が蓄積されてしまいます。その他に、浮腫み・倦怠感・頻尿・貧血と様々な症状を起こします。特に糖尿病や高血圧、肥満は腎臓病になるリスクが高いです。腎機能は1度失われると、自然に回復する事がないため、健康な腎臓を維持することが重要です。腎臓病は生活習慣を整えることで、予防ができます。
そこで今回は予防のポイントをご紹介します!

腎臓病にならないために気を付けるべき生活習慣

【食事】

・バランスの良い食事を意識する!

主食、主菜、副菜を揃えるよう心がけましょう。また、食べ過ぎ、欠食どちらも避けるようにしましょう。
特に野菜に含まれるカリウムは、体外への塩分排出を助け、血圧を下げる働きがあります。野菜は1日350g以上摂取するよう心がけましょう。生野菜だと両手3杯分、火を通したものだと片手で3杯分が目安です。
腎臓の機能が低下すると、塩分の排出が難しくなり、高血圧やむくみを起こすリスクが高まります。
※腎機能が低下している方はたんぱく質、カリウム摂取を制限する場合があるので、注意が必要です。医師の指示に従いましょう。

・塩分や脂質のとりすぎに注意!

塩分が多い食事をとることで体内の塩分濃度が過多になり、それを排出させるために腎臓に負担がかかってしまいます。麺類の汁は飲まない、汁物は1日1回、酸味や香辛料を使って調理するなど、塩分をとりすぎないようにしましょう。
また、脂質が多い食事は動脈硬化に繋がる可能性が高く、腎臓の血管に悪影響を与え、腎臓病を引き起こすリスクを高めます。バター、肉の脂身など、コレステロールを多く含むものはとりすぎないようにしましょう。

【運動】

・適度な運動

激しい運動は腎臓に負担をかけるため、ウォーキングなど少し汗をかく程度の有酸素運動を行いましょう。適度な運動を習慣化することで、血圧や血糖値の改善、肥満の解消にも期待できます。

【その他】

・水分補給をし、トイレは我慢しない!

腎臓には体の水分量を調節する働きがあるため、脱水症状が起こると腎臓に負担がかかります。こまめな水分補給を心がけましょう。
また、排尿を我慢することは、膀胱炎の原因になり、腎臓にも負担がかかるため避けましょう。
※腎機能が低下している方は、水分摂取量を制限する場合があるので、注意が必要です。医師の指示に従いましょう。

・ストレスを避け、十分な睡眠をとる!

ストレスや過労は血圧を上昇させる原因にもなり、腎臓に負担がかかります。十分な睡眠をとることはストレス軽減にも繋がります。

・アルコールをとりすぎない!

過度な飲酒は腎機能低下の要因になるため、飲酒の適量を知り、飲みすぎないように注意しましょう。
厚生労働省は、節度ある適度な飲酒量を1日平均純アルコールで20g程度としています。ビール(5%)であれば、ロング缶1本(500㎖)になります。

・喫煙しない!

喫煙は動脈硬化を促進し、血圧上昇を招くだけではなく、腎臓の血流量を低下させ、腎機能が低下します。禁煙を心がけましょう。

まとめ

いかがでしたか?生活習慣を整えると、腎臓だけでなく、様々な病気の予防にも繋がります!ぜひ今回ご紹介した内容を実践してみてください!

◆コラムを書いたのは…
管理栄養士
中田 初音
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