2022.4.1
管理栄養士

血糖値のおはなし~血糖値って高いとだめ?~

血糖値が高いって、健康診断で言われてしまった・・・・

健康診断結果を見て「血糖値が高いって・・・糖尿病ってこと?」と焦った経験はありませんか?
あまり聞き馴染みのない検査値もたくさんありますよね。
今回は、血糖値の数値の意味や、血糖値が高い状態が続くとどんな問題があるのかについてお伝えしたいと思います。

血液検査値って難しいし、よく分からないなぁ・・・・

まず血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃度の事です。
血糖値にも様々な検査項目がありますが、よく用いられているものに「空腹時血糖」と「HbA1c」があります。

①空腹時血糖
空腹時の血液中に含まれるブドウ糖濃度のことです。
血糖値は食事による影響を受けるので、空腹の状態では最も低い血糖値を測定することになります。
検査前の食事など注意事項に従って検査をすることが大切です。

②HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)
赤血球中のヘモグロビンにくっついたブドウ糖が、どのくらいの割合で血液中に存在しているかを表します。
過去1~2ヶ月の血糖値を反映しているので、血糖値のコントロールができているかを知る目安になります。
例えば「明日血液検査だから・・・」と食事を控えると空腹時血糖は下がりますが、HbA1cは下がりません。
逆に2ヶ月間食事をバランスよく摂っていると、前日に少し食べ過ぎてしまってもHbA1cは上がりません。

【正常値】
①空腹時血糖:99mg/dl かつ
②HbA1c: 5.5%以下 
(日本人間ドッグ学会 2022年度判定区分表より)

血糖値が高いってだめ・・・?

血糖は、身体を構成する細胞のエネルギー源として必要不可欠なものです。
ただ、血糖値が高いままの状態が続くと、血管が傷つき動脈硬化を引き起こす危険性が高まります。
この動脈硬化の状態が悪化すると、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患につながることがあります。

また、高血糖は動脈硬化だけでなく糖尿病を発症する危険性も高まります。
糖尿病の初期の症状には、

①異常にのどが渇く
②排尿回数が増えた
③排尿時に尿が白く泡立ち、なかなか泡が消えない
④体重が急激に減った

などがあります。

初期は自覚症状がほとんどない為、放置されがちです。
血糖コントロールをすることなく、重症化すると網膜症や神経障害、腎障害などの怖い合併症を引き起こしてしまします。
高血糖は様々な疾患に繋がる危険性があるので、早期発見・早期治療が大切になります。
血糖値をコントロールするための食事のポイントなどは、また今後のコラムでご紹介します♪

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◆コラムを書いたのは…
管理栄養士
山本 果奈
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